1995年3月1日発行 通巻第6号
医療過誤 鑑定書集 第6集 収載事例一覧
産婦人科
1
早期破水、児頭骨盤不均衡(疑い)のケースで、分娩が遷延し、羊水混濁が認められたにもかかわらず、分娩Ⅱ期に至っても分娩監視装置を装着しなかった(ドップラーで聴取)。吸引分娩で出産したが新生児仮死で脳性麻痺
2
周産期の妊婦の脳内出血を誤診した事例
3
早産児が出生26時間後に死亡
4
高ビリルビン血症、水頭症で脳障害
5
妊娠中毒症及び胎児発育遅延(IUGR)のハイリスクの母親の監視を怠り、帝王切開の分娩術の時期を失し、病院側の全面的過失が認められた例
小児科
6
患児が突然呼吸停止・心停止となり、重篤な脳性麻痺となった事例
7
中心静脈栄養実施のためのカテーテル刺入後、頭痛、吐気、嘔吐、意識傾眠の症状が発現し、出血性小脳梗塞に罹患、死亡した症例(その1)
8
中心静脈栄養実施のためのカテーテル刺入後、頭痛、吐気、嘔吐、意識傾眠の症状が発現し、出血性小脳梗塞に罹患、死亡した症例(その2)
外科
9
大腿動脈損傷の有無が争われた患者について、これを認め血管造影検査をなしたうえで専門病院へ転送すべき義務が認められた症例
10
大腿骨骨折後、骨髄炎に罹患し、右膝関節の屈曲制限、右下肢短縮等の後遺症が残った事例
11
頸部腫瘍の生検で大出血し脳梗塞を発症して死亡
12
総胆管結石症の手術中、誤嚥性肺炎を生じ、成人呼吸促迫症候群により死亡した事例
13
出血性胃潰瘍の手術中脾臓を損傷し止血が不十分のまま閉腹、死亡した例
耳鼻咽喉科
14
生検による確定診断なしに悪性腫瘍と診断され、臨床トライアル中の速中性子線の照射を受けたために放射線脊髄炎となった症例
15
蓄膿症の手術を受け重度の視力障害を被った症例
歯科
16
歯科医師によって、上顎洞根治手術を受けた患者が、術後、内眼筋麻痺・輻輳不全の診断を受けた症例
放射線科
17
左下腿の扁平上皮癌の切除手術後、植皮手術をする前に放射線照射をしたことから、放射線障害をきたし、左下腿の切断を余儀なくされた症例
麻酔科
18
左筋性斜頸の手術中、心停止となり、低酸素脳症による後遺症を負った事例
内科
19
腹部症状を訴えて2年間通院受診中、1度のレントゲン撮影以外は精密検査も行なわれず、入院後わずか1カ月でスキルス胃癌により死亡した症例
20
気管支喘息患者の風邪治療にバッファリン(アスピリン)を投与し心肺不全により死亡せしめた症例(アスピリン喘息症例)