2004年3月13日開催
第1回 弁護士のための医療過誤訴訟法講座 講義録 目次
医療過誤訴訟における因果関係
弁護士 石川寛俊
1.因果関係論に取り組むようになった経緯
因果関係論への疑問
治療機会喪失論
期待権と証明責任
海外の実情を調査
医療をめぐるルールの普遍性
医療過誤訴訟の3要件
因果関係が医療訴訟の要
イギリスの医療訴訟改革
2.私の因果関係論の軌跡-担当事件での論争-
乳児髄膜炎発見遅延事件
死因不明レントゲン事件
肝癌見落とし事件
歯科インプラント事件
誤診による肝癌摘出手術事件
最高裁急性脳症事件
3.最高裁判決例から導かれる因果関係の考え
肝癌見落とし事件における3つの上告理由
因果関係は推定される
「当該」死亡こそ問題
治療機会喪失論による損害
4.因果関係論の理論的課題
私の問題意識と訴訟遂行
因果関係を考える意味
高度のがい然性は80~90%の精度か?
医療訴訟の因果関係は、義務のあり方、損害と不可分
5.因果関係論の展望
因果関係の推定論
機会喪失論の波及
説明義務違反と賠償範囲
「相当」程度の可能性?
依頼者を納得させられる判決を
インタビュー
医療過誤訴訟への取り組みについて
きっかけ
継続的に取り組んできた理由
医療過誤以外の事件の受任
やりがい
大変なところ
難しさ
受任時の見通し
受任の方針
心がけていること
理論面の研究
海外での調査
医療過誤訴訟の審理のあり方について
審理の迅速化について
集中部の現状について
裁判官・弁護士の専門化について
鑑定について
質疑応答
専門委員制度について
生存可能性の侵害と損害額の算定
過失は明白だが因果関係が立証困難な事案
過失の種類と因果関係の推定
因果関係の立証-3つの方向性-
下級審裁判官の説得
白い巨塔-込められたメッセージ-