2014年9月20日開催
患者の権利宣言30周年記念シンポジウム報告書 目次
開会の挨拶 患者の権利宣言30周年記念シンポジウム実行委員長 加藤 良夫
第1部 講演「ドイツの患者の権利法」
ドイツの患者の権利法
西南学院大学教授 村山 淳子
Ⅰ 本講演の目的
――実務への貢献:医療関係者、そして国民に政治的選択の判断材料を
Ⅱ 立法にあたって重要な3つのポイント――3つの「なぜ」
Ⅲ 患者の権利法の概要――歴史・目的・構造・内容
1 歴史的経緯――法領域と法形式の模索
2 立法の目的――「患者の権利の向上」の具体的な中身
3 全体構造――複数の既存の法令の改正の組み合わせ
4 判例で認められた権利を確認するだけの民法典と、その実効性を確保するべく
改革を進める社会法諸法
Ⅳ 3つのポイントからの分析――3つの「なぜ」に対する回答
1 なぜ、患者の権利法は必要とされたのか(患者の権利法の要否を問う問題)
――法の透明性の確保
2 なぜ、民法典の契約法が選ばれたのか(患者の権利法の形を問う問題)
――パートナーシップ思想、多様性の重視、そして拡大する民法典
3 いかなる条文が選ばれ、それはなぜなのか
(患者の権利法の具体的な条文選択にかかわる問題)
――患者の情報請求にかかわる規定の積極的条文化、患者の自己決定支援
Ⅴ 日本への示唆――法の形の違いを超えて
1 成文化自体の意義の普遍的妥当性
2 患者の情報請求にかかわる規定の重要性
3 民法と社会法の協働という構造
Ⅵ 補論 ドイツからの2つのメッセージ
質疑応答
資料
第2部 リレートーク
医療事故被害者家族 稲垣 克巳
医師、浅ノ川総合病院 打出 喜義
弁護士、患者の権利オンブズマン理事長 久保井 摂
全国薬害被害者団体連絡協議会 栗原 敦
中部日本放送 論説室解説委員 後藤 克幸
医療事故情報センター理事長 柴田 義朗
陣痛促進剤による被害を考える会代表 出元 明美
医療の良心を守る市民の会・患者の視点で医療安全を考える連絡協議会 代表 永井 裕之
医師、TTSファミリー代表 松尾かずな
医療過誤原告の会・会長 宮脇 正和
弁護士、日本弁護士連合会人権擁護委員会第4部会部会長 黒木 聖士
総括と閉会の挨拶 医療事故情報センター理事長 柴田 義朗